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[Vol.43] 2007.06.18

仕事のプロになるための成功法則99

燃えるゴミと燃えないゴミを分別して捨てよ

 朝礼で若い女子社員がきつい口調で言いました。「燃えるゴミと燃えないゴミを一緒に捨てないでください。みなさんは、たかがゴミと思って分別しないで適当に捨てているのでしょうが、それは『公私混同』だと思います」

 突拍子もない論理の飛躍に、男子社員は「ク、ク、ク」笑いを噛み殺しました。「ほー、すばらしい!」と社長が発言しました。「折原さんの言う通りです。こういう人は人のものと自分のもの、会社のものと個人のものの区別ができない人です。まさしく公私混同です」男子社員は笑いを引っ込めて下を向いてしまいました。そのバツの悪そうな様子は、ほとんどの男子社員がゴミの分別をしないで捨てていることを物語っていました。

 社長が指摘した通り、この会社では小さい公私混同が頻繁に行なわれていました。会社のコピーで私用コピーをする、ハガキ・切手・便箋・封筒・事務用品を私的に使う、仕事で外出したついでに自分の用事も済ませる、外出した営業マンは喫茶店やサウナで長時間油を売っています。会社から預っている車で土・日にドライブする社員もいます。

 先日も社長は不愉快な場面に出会いました。トイレの帰りに何気なく社員の肩越しにパソコンのディスプレイをのぞきました。温泉の露天風呂が映っているではありませんか。仕事がらみで露天風呂が出てくることなどありえないのです。おそらく休日に出かける家族旅行の下調べか何かをしていたのでしょう。

 この社員は勤務時間中に社長の前で堂々と公私混同をしていたのです。以来社長はその社員を信用しなくなりました。
 
 幕末の偉大な指導者、吉田松陰はその清廉潔白な人格で人々から尊敬されました。松蔭には天下国家のための「公」しかありませんでした。「私」を完全に殺した人生を歩みました。その松蔭の人格を作り上げたのが叔父であり、師である玉木文之進です。玉木の松蔭に対する教育方針は「一点の私情もなしに、公に奉仕する人間にする」だったと言います。

 まだ少年の頃、松蔭は読書中に、蝿が飛んできたので思わず顔を掻きました。それを見て玉木は松蔭を死ぬほど殴りました。聖賢の書を読むのは「公」であり、顔を掻くのは「私」である。そんな公私混同をする者は大きくなって必ず自分のために汚いことをしてしまう。松蔭を教育する根幹に関わることなので口で教えるくらいでは身にしみないだろうから、厳しく体に叩き込んだのです。吉田松陰の高潔な人格は、こうして作られていきました。

 私たちも玉木文之進や吉田松陰の優れた品性を学びましょう。そのため燃えるゴミ、燃えないゴミをいつ、いかなる場合もきちんと分別して捨てましょう。これができればお金や物や時間の公私の区別をはっきりつけられるようになります。

「私」よりも「公」を優先する社員になりましょう。

(感想)
 “公私混同を全くしない”というのは非常に難しいことだと思いますが、まずは会社のものは会社のものとして個人で使用しないということから始めて欲しいものです。勤務時間中はあくまで個人の時間ではないのですから、個人の用をするのは昼休み等休憩時間のみ。けじめのつけられない人は何事においてもルーズになりがちです。「私」よりも「公」を心がけたいと思います。

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